部下から上司へのハラスメントが急増?逆パワハラの事例を紹介

公開日:2024/09/15
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パワハラに対する問題意識が高まっている昨今ですが、最近では部下から上司への逆パワハラが問題となってます。本記事では、その悩みを払拭するため、逆パワハラの事例や対策を紹介します。この記事を最後まで読み、逆パワハラに対する不安の払拭とその対策に役立ててみてはいかがでしょうか。

逆パワハラとは?

パワハラとは一般に、優越的な関係を背景にした言動が原因となりますが、必ずしも上司から部下に対しておこなわれるとは限りません。ここでは、逆パワハラについて解説し、その具体例を紹介します。

逆パワハラとは

逆パワハラとは、部下から上司へのパワハラ行為のことをいいます。通常、パワハラは上司から部下に対しておこなわれる行為のことを指しますが、部下から上司へのおこなわれる悪質な行為もパワハラに該当し、これを逆パワハラといいます。

逆パワハラに該当する行為

逆パワハラに該当する行為には、嫌がらせや陰口、業務妨害、過剰な要求や無理難題、人格攻撃などが含まれます。

逆パワハラは、組織内の信頼関係や職場環境を悪化させる重大な問題であり、上司が部下に対して適切な指導や管理ができなくなると、チーム全体の業績にも悪影響をおよぼす可能性があります。逆パワハラを防止するためには、組織全体での教育と意識改革が必要不可欠です。

嫌がらせや陰口

嫌がらせや陰口の具体例としては「上司の指示に従わず、意図的に無視したり陰で悪口をいったりする」「上司の指示や指導に対して、露骨に反抗的な態度をとる」などがあります。

業務妨害

業務妨害の具体例としては「意図的に業務を遅らせたり、必要な情報を隠したりすることで、上司の業務を妨害する」「チームへの協力を拒否し、上司の計画やプロジェクト進行を妨げる行動をとる」などがあります。

過剰な要求や無理難題

過剰な要求や無理難題の具体例としては「上司に対して理不尽な要求を突きつけたり、不可能な対処を求めたりする」「上司の業務時間外にしつこく連絡を取るなど、過剰な負担をかける」などがあります。

人格攻撃

人格攻撃の具体例としては「上司の人格やプライベートを攻撃し、心理的に追い詰める」「SNSなどで上司の悪評を広める」などがあります。

逆パワハラの原因とは

逆パワハラが起こる原因には、いくつかの理由が考えられます。ここでは、逆パワハラの原因について紹介します。

不十分な社内教育

逆パワハラが起こる原因として、不十分な社内教育が指摘できます。部下がどのような行為がパワハラに該当するのかを認識できていないことが問題です。一方で、上司のパワハラに対する知識不足から、パワハラに関する適切な指導がなされていないことも問題です。

このようなことから、パワハラに該当する行為と業務上必要な指導との区別がわからず、逆パワハラの横行しやすい環境が作り出されています。企業においては、あらゆる従業員を対象にしたパワハラに関する教育や研修が必須であることは間違いありません。

パワハラに対する価値観の変化

時代は変わり、年功序列制度を採用しない企業や、勤続年数や年齢などに関係なく意見できる風土をもつ企業の増加により、部下が上司を評価する360度評価が当たり前におこなわれるようになりました。

また昨今では、社会全体としても、上司から部下へのパワハラ行為には敏感です。さらに、注意や怒られることに不慣れな若年層が増加し、些細なことであっても、パワハラだと受け取る風潮もあります。こうした価値観の変化が、逆パワハラを起こしやすい環境を作り出しています。

マネジメント力の不足

上司によるマネジメント力の不足が、逆パワハラの一因となっているケースも見受けられます。経費削減を原因とする慢性的な人手不足により、上司が慢性的なキャパオーバーに陥っており、部下の指導やコミュニケーションが十分に行き届かないことが問題です。

こういったことから、上司と部下における認識の共有がなされず、上司に対する不満から逆パワハラの起きやすい状況が作り出されています。

雇用形態の多様化や人材の流動性

近年では契約や派遣社員、パートやアルバイトなど雇用形態の多様化が広まり、上司よりも年上の人材が部下として配置されるケースも増加しています。経験値で上回る契約社員や派遣社員が部下として働くことも見受けられる傾向です。

こういった状況下では、知識や経験が少なく、最近のトレンドを知らない上司を軽視する傾向が高まってしまいます。また、人材流動性の高まりから、他業種から業界経験の少ない人材が上司として配置されることも多くなり、逆パワハラが起きる一因となっています。

逆パワハラを対策するには

逆パワハラは、職場の秩序をみだし、組織運営に支障をきたす問題であり、放置しておくわけにはいきません。そこでここでは、逆パワハラを防止する対策の具体例を紹介します。

ハラスメント研修やリーダーシップ研修の実施

全従業員に向けたハラスメント研修を実施し、逆パワハラの問題とその防止策を理解する場を設けることが重要です。同時に、上司に対しても、逆パワハラを認識し、適切に対処する方法についてリーダーシップ研修を実施することも必須となります。

明確なポリシーとガイドラインの制定

逆パワハラだけでなく、すべてのハラスメントに対する明確な方針となるポリシーを制定し、全従業員に周知することが重要です。また、具体的で詳細な内容を含む行動規範となるガイドラインを制定することも必須となります。

相談窓口の設置

従業員が逆パワハラを安全に報告できる、内部通報制度を設けることが重要です。また、すべてのハラスメントに関する相談窓口を設け、専門の相談員を配置することも必須となります。

まとめ

逆パワハラは、上司から部下へのパワハラと同様に職場環境を悪化させ、上司の精神的・肉体的健康に深刻な影響をおよぼす問題です。この問題を解決するためには、組織全体での意識改革と具体的な対策が不可欠です。

明確なポリシーとガイドラインの制定、定期的な研修、信頼できる相談窓口の設置などの対策を講じることで、逆パワハラの予防と早期発見が可能になります。これにより、すべての従業員が安心して働ける健全な職場環境の実現も可能になります。

こうした動きには、組織のリーダーシップと従業員の協力が必要不可欠であり、互いの尊重と理解を深めることが逆パワハラ防止の鍵となります。

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