ハラスメント対策は従業員を守る目的で行われますが、企業として存続する上でも重要です。コミュニケーションが希薄化している会社や、風通しが悪い職場ではパワハラが起きやすいと言われています。この記事ではハラスメントを生じさせない社内コミュニケーションについて解説します。職場でのコミュニケーションの仕方に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
グッドコミュニケーションを目指した心理教育が重要
企業ではハラスメントを予防するために法的観点から教育が行われます。またメンタルヘルスの不調が出ないように、従業員の仕事量や質の調整を重視する企業が多いです。
しかし法的観点からの教育をした場合、禁止事項を列挙するだけの教育になってしまうため、ハラスメントに該当しなければそれ以外は何を言っても問題ないという極端な考えに陥る可能性もあります。
また禁止事項が多すぎて、思ったことを何も言えない「風通しの悪い職場」になってしまう場合もあるでしょう。
つまりハラスメントを生じさせない社内コミュニケーションを行うには、禁止事項を列挙するだけでは意味がありません。ハラスメント教育の一環として「グッドコミュニケーション」を目指した心理教育が必要です。
グッドコミュニケーションの教育とは?
グッドコミュニケーションは、ただ単にハラスメントを避けるための話し方や行動にとどまりません。上司や部下、同僚同市がお互いに理解し合って、信頼関係を築くために円滑なコミュニケーションを育むための教育です。
グッドコミュニケーションの教育は、マイナス部分をゼロにする手段ではありません。ポジティブなメンタルヘルスの理論を背景としており、プラスを積み上げるための土台づくりをサポートしています。
従業員がハラスメント問題を回避するだけではなく、日々のさまざまな業務を通じて、従業員同士がお互いにポジティブな影響を与え合える環境を整える必要があります。
グッドコミュニケーションができる職場であれば、従業員1人ひとりのやる気が高まり、生産性向上にもつながるでしょう。
ハラスメントやメンタルヘルスの不調を回避できるだけではなく、従業員同士の団結力が強化されます。社員間の関係がよくなれば、ワークエンゲージメントの向上も期待できます。
グッドコミュニケーション教育のポイントとは?
ハラスメントを生じさせない社内コミュニケーションには、グッドコミュニケーションが欠かせません。円滑なコミュニケーションや対話によって心理的安全性を高めます。ここではグッドコミュニケーション教育のポイントを解説します。
日常の声のかけ方やサポートの仕方を習得する
ハラスメント問題の解決はもちろんですが、それ以外にも日常的な小さな声かけのやり方や、サポートの仕方を習得しましょう。日常的なコミュニケーションを良好にすることで、チームの一体感が高まり、従業員のエンゲージメントが向上します。
ポジティブなメッセージを伝える
これまでのハラスメント対策と言えば、禁止事項を列挙する教育が一般的でした。しかしこれからの企業が目指すべき形は「禁止」ではなく「促進」です。
グッドコミュニケーション教育では禁止ではなく「何が望ましいか」を示し、ポジティブにメッセージを伝えていきます。
ポジティブなメッセージを伝えることで従業員のハラスメント研修に対する抵抗感は下がり、ハラスメント防止になる従業員同士の会話術を習得しやすくなります。
まとめ
職場におけるハラスメントを予防するには、感情のマネージメントである「グッドコミュニケーション教育」が鍵となります。コミュニケーションの活性化とハラスメント対策にはグッドコミュニケーション教育が欠かせません。とくにテレワークを導入している企業では、従業員間のコミュニケーション不足が問題視されています。職場において従業員が自らの感情をマネージメントして、コミュニケーションをとることが大切です。コミュニケーション力が高まれば、ハラスメント対策につながります。またハラスメント予防のほかにもテレワークによる孤立から起こるメンタルヘルスの不調も予防できるでしょう。
-
引用元:https://www.safetynet.co.jp/
心の専門家集団による"自社専用のハラスメント対策"
株式会社パソナセーフティネットでは、2,000社を超える企業や団体の導入実績を誇るハラスメント対策サービスです。ハラスメントの予防から相談対応、事案発生時のケアまで従業員と人事担当者をトータルでサポートできることを強みとしています。