近年、さまざまなハラスメントが話題となっています。ハラスメントには、パワハラやセクハラだけでなく、モラハラ・アルハラ・マタハラなど多くの種類が存在します。この記事を読んでいる方の中にも、何かしらのハラスメント被害を受けた経験のある方がいるかもしれません。今回は、その中からエイジハラスメントについて詳しく解説します。
エイジハラスメントとは?
エイジハラスメントという言葉に聞き馴染みがない方もいるでしょう。まずは、エイジハラスメントについて詳しく解説します。
そもそもエイジハラスメントというのは、年齢を理由に行われるハラスメントであり、年齢や世代に対して差別的な行動や言葉で相手を嫌な気持ちにさせたり、苦しめたりする行為を指します。
これは、年齢などを理由で行う差別的行為のため、老若男女問わず発生する恐れがあるというのも大きな特徴です。下記では、エイジハラスメントでよく見られるケースなどについて詳しく解説します。
年齢によって仕事内容を決める
年齢によって仕事内容を決めるというのも、エイジハラスメントに該当する可能性があります。
勝手な意見だけで「この人の年齢だとこの仕事は無理だろう」と決めてしまうと仕事を変えられた相手は、深く傷つく場合もあるため注意が必要となります。年齢ではなく、その人の能力や人柄、実績を考慮することが大切です。
年齢で出産や子どもについて口出しする
こらちのケースは主に女性に対して当てはまる可能性があるものとなっています。年齢を見て結婚しているかどうかを意見したり、子どもの有無を確認するなどの行為は、相手を不快にさせてしまうため、エイジハラスメントに該当することでしょう。
言った張本人は何の気なしに言った言葉でも、受け手が不快と感じればそれは立派なエイジハラスメントとなるので、発言には十分気をつけましょう。
エイジハラスメントの例
次に、エイジハラスメントの具体的内容などについて詳しく解説します。下記で解説する具体的を見て、社内や部署でこのような問題が発生していないかぜひ参考にしてみてください。
呼び方を年齢を見て変える
呼び方で、年齢を連想させるようなワードを使用している場合などは、エイジハラスメントになる可能性があります。例を1つ挙げると、自分よりも年齢が上の方に対しておじさん・おばさんという言い方は、呼ばれる方もいい気分はしないはずなので注意が必要です。
また、逆のパターンとして、年上の方が自分よりも若い方に対して「ちゃん」をつけて呼ぶ場合もエイジハラスメントになりえます。言った本人は悪意がなくても、言われた方が嫌な気持ちになった時点でエイジハラスメントとなる可能性があるので、十分に気をつけましょう。
年齢を連想させるプライベートな話題
仕事とは関係ないプライベートな話題を話す際にも、年齢を連想させるようなワードに注意が必要です。「まだ結婚はしないのか」「付き合っている人はいるのか」などの言葉は、年齢によってはエイジハラスメントと判断される可能性があります。
仲良くなりたいという気持ちでプライベートな話題を振って話しているつもりであっても、相手にとってはエイジハラスメントを受け取られてしまうケースがあります。こちらも十分に注意が必要といえるでしょう。
エイジハラスメントの具体的な対応策とは
最後にエイジハラスメントの対応策について、具体的にいくつか解説したいと思います。もし、エイジハラスメントに悩まれている方や企業は、下記で解説することを参考にしてもらえたら幸いです。
社内の風土を変える
社内の風土改革というのも、対応策の1つとなります。例を挙げると、年下や年上関係なく会社にいる間は「さん」づけを心がけるように意識を変えていく対応策があります。こうすることで、呼び方で嫌な気持ちになる方は少なくなるはずです。
それ以外にも、注意喚起や正しい言葉遣いなども徹底するように会社全体で実施していくと社員の意識も変わってくるはずなので、ぜひ実践してみましょう。
社内アンケートの実施
社内でアンケートを取るというのも対応策の1つです。アンケートを取れば、どの職場や部署でエイジハラスメントの可能性が高いかなどで分かるため、集中的にヒアリングや呼びかけを実施できます。
それ以外にも相談窓口を設置するなどして、個人的な相談に乗ってあげるというのも、被害に遭われている方に対して有効となるのでおすすめです。
いずれにしても、アンケートも相談窓口もエイジハラスメントに該当する内容となっている際には、早めの対応を実施するということをぜひ覚えておきましょう。
まとめ
今回は、エイジハラスメントの特徴や例、その対応策などについて詳しく解説しました。ハラスメントは、社員の離職につながるケースもあるため、未然に防げるような対策や調査が必要といえるでしょう。そして、今回紹介したエイジハラスメントは、幅広い年代が働いている企業にとっては、無視できない問題となっています。上記のような対応策を実施して、適切な処置を取ることが重要になるはずです。このようなハラスメントは、いつ自分が加害者になってもおかしくありません。1つの発言に責任を持ち、相手を思いやる気持ちを忘れずにコミュニケーションを取りましょう。
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引用元:https://www.safetynet.co.jp/
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